人並みに給料をもらっているつもりなんだけど、なぜか毎月ギリギリになるのはなぜ?
贅沢もしていない、無駄使いもしていないのに…
私のようにいつも不思議に思われる方はいませんか?
いったいみんな生活どうしてるの??
不思議に思ったので20代・30代などの年代別・業界別、男女別。とにかくいろいろと調べてみました。
データから予測できる今後の給料はいったい…下がるの?上がるの?
私自身、会社員として今後の推移が気になります。
見出しで拾い読みする?
会社員の年収の平均
過去20年間のサラリーマン平均年収の推移
まずは、平成7年からの過去20年間の会社員の年収推移となります。
データは「民間給与の実態調査結果」(国税局)平成27年(2015年)を参照してみました。
(縦軸の単位は万円)
【年収の平均(男女計)】
過去の推移をみることで世の中の賃金動向を大まかに把握することができると思います。
昨年より増加した平均年収
平成27年の平均収入は420万円
民間企業で働くサラリーマンや役員、パート従業員の平成27年の平均収入は420万円(対前年比 1.3%増)となり前年415万円よりも上昇しました。
パートなどの正社員を含めての数値で回復傾向にあるので、良い流れとは思いますが…
企業業績と雇用環境は改善
平成20年秋に端を発したリーマンショックによる世界的な金融危機により、大きく平均年収を落としていますね。
平成24年12月の安倍政権への交代以降、日銀と協調した経済政策により、国内経済は円安や日経平均株価上昇など回復基調に変化。アベノミクス効果もあり、大手を中心に業績を回復しています。
円安基調により、訪日外国人客が増加しており、雇用も回復の兆しがてています。
賃金は伸び悩み
企業業績や雇用環境は改善しているのに、賃金の上昇は限定的では無いですか?
考えられる1つの要員は、企業の国内での積極的な設備投資などがあまり進んでいません。
国内の成長が見通せないの現時点の状態では企業の積極的な投資にブレーキがかかっています。
僕達サラリーマンの給料に反映されるのは一番最後….
今後、企業は利益が出て、かつ将来の見通しが描けときに還元されるのです。
年齢別 サラリーマンの平均年収
続いて、男女別・年齢別の平均年収グラフです。
比較できるように26年度と27年度両方掲載しました。
【平成26年度年齢別年収】
平成26年(平成26年12月31日現在)のサラリーマンの年齢別年収データ。
年齢は19歳以下から70歳以上で5歳間隔に男女別で分かれています。
青色は男性、赤色は女性の年収です。
【平成27年度年齢別年収】
同様に平成27年のデータ
表で詳しく確認
年齢 | 26年度男性 | 27年度男性 | 26年度女性 | 27年度女性 |
---|---|---|---|---|
19歳以下 | 157 | 158 | 104 | 103 |
20~24 | 265 | 271 | 231 | 233 |
25~29 | 378 | 383 | 297 | 306 |
30~34 | 446 | 451 | 301 | 307 |
35~39 | 502 | 510 | 293 | 299 |
40~44 | 564 | 567 | 290 | 292 |
45~59 | 629 | 626 | 290 | 296 |
50~54 | 656 | 670 | 291 | 278 |
55~59 | 632 | 652 | 270 | 220 |
60~64 | 389 | 378 | 201 | 194 |
65~69 | 389 | 378 | 201 | 194 |
70歳以上 | 359 | 368 | 204 | 217 |
平均 | 514 | 521 | 272 | 276 |
年収の全体平均は男性で521万、女性で276万
国税局の「民間給与の実態調査結果」によると
正規、非正規についてみると、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの平均給与は正規 485 万円(同 1.5%増)、非正規 171 万円(同 0.5%増)であり、これを男女別にみると、正規については男性 539 万円(同 1.2%増)、女性 367 万円(同 2.2%増)、非正規については男性 226 万円(同 1.7%増)、女性 147 万円(同 0.2%減)です。
男性と女性のボリュームゾーン
平成26年と27年でボリュームゾーンなどは殆ど変化はありません。
男性は19歳からしっかりと給料が上昇しており、伸び率30代から顕著に現れています。
男性は40代後半から50代前半がボリュームゾーン。
一方女性は年齢による年収格差は見られず、30歳前半頃にピークに達しいます。
この年代は、結婚、出産、育児などにより仕事を離れる機会が未だに日本では多く、それに伴い賃金も減少しています。
近年では女性の晩婚化や職場環境の改善などにより20代後半から30代にかけての賃金減少率は緩やかです。
女性は20代後半から30代前半がボリュームゾーン。
グラフでは男性の平均年収は500万を超えていますが、平均年収を引き上げているのは40代後半から50代まで、今後の経見通しを考えた場合、全体的に給料が上がり続けるのか?は後述致します。
年収階層分布図
続いて、サラリーマンの各種年収データを階層別に平成26年、27年度をグラフにまとめました。
階層ごとの年収を見ることで、男女による収入のボリュームゾーンを把握することができます。
青色は26年度男性、緑色は27年度男性、赤色は26年度女性、紫色は27年度の年収です。
(横軸は100万円単位)
年収 | 26年度男性 | 26年度女性 | 27年度男性 | 27年度女性 |
---|---|---|---|---|
100万円以下 | 91.5 | 326.2 | 88.4 | 323.2 |
100万円台 | 209.8 | 511.6 | 206.8 | 512.5 |
200万円台 | 371.4 | 431.5 | 359.9 | 420.3 |
300万円台 | 513.8 | 310.3 | 519 | 318.9 |
400万円台 | 487.8 | 175.5 | 496.8 | 180.9 |
500万円台 | 358.2 | 92 | 366 | 96.9 |
600万円台 | 235.6 | 44.8 | 237.5 | 46.2 |
700万円台 | 165.7 | 23.8 | 169.6 | 25 |
800万円台 | 112.3 | 12.6 | 118 | 13.5 |
900万円台 | 75.2 | 6.9 | 77.8 | 7.6 |
1,000~1,500万円 | 136.4 | 12 | 141.4 | 12.5 |
1,500~2,000万円 | 28.4 | 2.2 | 30.2 | 3.4 |
2,000~2,500万円 | 8.6 | 0.9 | 9.2 | 0.9 |
2,500万円超 | 10.2 | 0.9 | 10.9 | 0.9 |
グラフを見ますと、男性では年収300~400万円台がボリュームゾーン、女性では年収100~200万円台がボリュームゾーンとなっています。
全体では、200万円~400万円程度がボリュームゾーン
年収1,000~1,500万円台が多い理由は、日本の強みである中小企業の会社経営者がこの層には多くからだそうです。
1,500万円を上限に所得控除の金額が変わってくるので、税金の関係上、1,500万円までに抑える経営者が多いく日本は従業員と役員の給料の差が他の国より低い国だそうです。
富裕層の年収は、口コミでは会社員年収が2000万円以上とするところが多い
富裕層というと定義はひとそれぞれで曖昧な部分が多いと思います。
会社員の年収としては2000万円以上が富裕層という意見が多いそうですが、年収1000万円以上でも十分に富裕層であると考える人も少なくありません。
会社員 年収3000万以上となると約10万人、2000万円以上で約30万人、1000万円以上だと約141万人にいますが、私は少なくとも年収1000万円以上というのが富裕層かどうかを区別する基準に思えます。
勤続年数別 平均年収
勤続年数(5年区切り)ごとの平均年収を男女別にグラフでまとめました。
勤続年数ごとの平均年収が確認できます。
青色は男性、赤色は女性、緑色は男女合計の年収となります。
勤務年数 | 男性 | 女性 | 合計 |
---|---|---|---|
1~4年 | 371 | 225 | 299 |
5~9年 | 459 | 270 | 376 |
10~14年 | 534 | 296 | 437 |
15~19年 | 598 | 327 | 500 |
20~24年 | 670 | 382 | 581 |
25~29年 | 720 | 398 | 634 |
30~34年 | 754 | 404 | 669 |
35年以上 | 625 | 307 | 541 |
全体平均 | 521 | 276 | 420 |
勤続年数が上がれば上がるほど給料が上がっています。
やはり、まだ終身雇用の流れが強いように感じます。
業種別、業界別 平均年収
平成27年のサラリーマンの業種別・業界別データです。
青色は平均賞与、赤色は平均給料・手当となります。
こちらのデータでは就活や転職の参考になるのでは?
業種別により、給料の狙える幅がある程度決まっていますので、その目安にできますね。
業種で給料に違いがでる理由
なぜ、業種毎に給料の幅・伸び率に差があるのか?
利益率
実物を売買する小売から、実態の無いものを販売するサービスと、
原価率が異なることによる利益率の差が給料に大きく反映されます。
一人当たりの生産性の高さ
一人で多くの仕事を受け持つことができる業種などは従業員の生産性が高くなります。
企業規模別 平均年収
平成27年企業規模別の平均年収データ。
10人未満から5000人以上までの会社規模と男女別で分かれています。
青色は男性、赤色は女性の年収です。
規模 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
10人未満 | 419 | 241 |
10~29人 | 467 | 266 |
30~99人 | 469 | 269 |
100~499人 | 511 | 289 |
500~999人 | 571 | 371 |
1000~4999人 | 615 | 302 |
5000人以上 | 677 | 270 |
合計 | 521 | 276 |
大企業への就職に人気が集中するのは企業の安定性の他に給料推移からも納得です。
しかし、私はベンチャー勤務なので、大手とは無縁です。
平成27年度の冬のボーナスは過去最高!?
平成27年度の冬のボーナスが大手企業では過去最高の平均92万円を記録!
しかも、4年連続の増加。
企業種別にみると、自動車が最高額99万円、食品・紙・化学・電機の業界でボーナス増加しています。
しかし、中小企業を含めた全体の平均額は37万円と大きな格差が発生しており、
中小企業では上昇幅は微小にとどまっています、
ここまでが総支給の推移のデータです。
これを今度は手取りで計算してみましょう。
会社員年収の手取り
27年度の会社員の年収平均はわかりましたが、生活する為に、実際に手元に残る手取りがもっと重要です。
手取りとは?
= 給料から税金・社会保険料などが引かれ、実際手元に残る給料
年収から引かれるもは下記のようなものがあります。
皆さん給料明細を気にした事はありますか?
■税金
所得税
会社があらかじめ給与から税金を天引きして代納する仕組み(源泉徴収)で引かれます。
この源泉徴収された税金は、年末調整にで正確な税額と精算されます。
住民税
住民税は前年の所得に対してかかる税金となります。
その決まった税額を6月から翌年5月までの給料から引かれる仕組みです。
■社会保険
健康保険
勤労者として自ら加入しているものとなります。
大企業や企業グループは組合管掌健康保険に、中小企業などは協会けんぽ、公務員などは共済組合となります。
介護保険
40歳以上になると介護保険の被保険者となり、保険料が追加で徴収されます。
厚生年金
会社が厚生年金を適用してれば公的年金として加入し、被保険者になります。
雇用保険
政府が行っている保険制度。失業時に失業手当(基本手当)を受給する為のおカネ
他にも、会社独自の組合費や貯蓄制度などが引かれたります。
実際に例を上げ、年収から手取りを計算しました。
それでは平成27年度の男女別年収から実際の手取り年収をみてみましょう。
扶養する家族がいるなどで控除額が変わる為、下記の条件で算出しました。
【男性】
- 配偶者あり
- 子供なし
- その他扶養親族なし
【女性】
- 配偶者なし
- 子供なし
- その他扶養親族なし
全世代で手取り平均は
男性で422万、女性で223万
となりました。
また、世代別で見ていくと
年代 | 男 | 女 |
20代 | 約272万円 | 約219万円 |
30代 | 約391万円 | 約244万円 |
40代 | 約479万円 | 約237万円 |
50代 | 約526万円 | 約202万円 |
60代 | 約351万円 | 約169万円 |
この基準で照らし合わせた場合、富裕層とされる年収1000万円以上の手取りは750万円になります。
裕福まではいかないが生活に余裕のある生活はできそうすね。
みなさん平均手取り年収と比較してどうでしょうか?
多いですか、少ないですか?
月収の手取り額を考える
ここで月割りで見た手取り年収のグラフです。
賞与や決算ボーナスなど変動する値も一律に12ヶ月で割りました。
男性で35.2万、女性で18.6万
賞与も年収計算に含まれるので、毎月の手取りはもっと少なくなります。
結婚などのイベントが発生しだす20代半ばであれば、普通を目指していたら月の手取り20万円程度が現実であるようです。
やはり、共働き家庭が増えているのもうなずける手取り月収となっています。
業種・規模により手取りの違い
運送業だと業種別でみると平均400万円前半です。
ボーナスや残業代支給程度はわかりませんが、年収は350万円程度でしょうか。
40代前半であればまだ伸びることがデータで出ていますが40代前半から後半までの伸び率は約10%
40代後半385万円程度まで上がった場合は平均的か、それより少し少ない感じですかね。
中小企業会社員である方のようです。
業種はわかりませんが中小企業規模とされる300人以下とした場合の平均給料は400万円代
手取り23万円とした場合は、総支給が320万程度とボーナスが年間110円とすると430万円となります。
中小規模の平均給料とほぼ変わりませんので、安すぎることはなさそうす。
さてデータをいろいろと見ていただきました。
ここ数年、平均年収は回復傾向となっており、良いことばかりだと思いますが、前説でも言及したように私は毎月手元にお金が残らないのです。
なぜ….?
その謎を解き明かすにはさらなるデータが必要でした。
しかも、そのデータは暗いものばかりとなっていました。
実際は…使える給料は20年間下がり続けている。
給料支給総額が近年では回復傾向である事はデータ推移から読み取れる事ができました。
下がるよりは良いことではありますが…
しかし…みなさんの生活が良くなっていますか?
実際は後述の支出の増加と20年間下がり続ける給料水準が原因で生活は苦しいままなのです。
可処分所得で見る減少
総務省統計局が2016年2月16日にデータ更新(2015年・年次分反映)を行った【家計調査(家計収支編)調査結果】をグラフにしました。
可処分所得=各家庭が自由に使えるお金になります。
2000年だと約43万円使えたお金が、2015年では38万円まで減少しています。
なんと! 約5万円も自由に使えるお金が減っているのです!!
税金と社会保険料の上昇
続いて、実収入に占める税金や社会保険料の割合を示したグラフ
緑色のグラフは非課税支出の割合(税金や社会保険料)、赤色は社会保険料、青色は所得税などの税金になります。
平成18年から急激に割合を増やしているのが確認できますが、これが実収入が増えたにも関わらず可処分所得が減少する原因となっているようです。
消費者物価指数(CPI)の動向は?
物価の上昇率を図る消費者物価指数のグラフ。
IMFが出しているデータを元に作成しました。
可処分所得が増えなくても物価が安定していれば、同じ水準で生活できるはずです。また、物価が下がり、給料がそのままであれば、生活はむしろ楽になるのでは?
2016年度以降の数値はIMFが出している日本の今後の物価推移を表しています。
政府の施策もあり、急激に物価上昇していくであろうと予想されているのですが、物価が上がるということは紙幣の価値が下がるということ。
給料が今と同じでだった場合は、何も生活を変えていないのに生活はより厳しくなると予想されます。
今の給与テーブルは将来のあなたの給与にならない
年収調査のデータは現在支払われている年収の調査であり、将来受け取れる事を期待ができる給料ではないということにご注意。
この点に関して、将来、どのように給料が推移していくのかの判断材料として、少し古いですが厚生労働省が発表している標準労働者の賃金カーブのグラフがあります。
引用: 厚生労働省 平成23年版 労働経済の分析より
20-24歳の給料を100とした場合の5年毎の年齢による集計。
明らかに1995年度より2010年度のグラフが下に位置していること、50代がピークとなりそれ以降給料が上がってことがわかると思います。
そして、
生まれた世代別の賃金の伸びを示したグラフです。
引用: 厚生労働省 平成23年版 労働経済の分析より
近代に近づく毎に年々賃金の伸びはどんどん弱くなっています。
このことから、年々給料の上限に制限がかかってくるっことが予想できます。
収入格差
現在、徐々に広がりつつある収入格差
平成14年度から過去14年間における年収300万円以下の推移をグラフでまとめました。
平成27年の年収300万円以下の男女の比率となります。
青色は男性、赤色は女性の割合です。
年度(平成) | 男性 | 女性 | 男女計 |
---|---|---|---|
平成14年 | 17.8 | 63.7 | 34.9 |
平成15年 | 18.7 | 65.1 | 36.0 |
平成16年 | 20 | 65.5 | 37.5 |
平成17年 | 20.4 | 65.5 | 37.6 |
平成18年 | 21.6 | 66 | 38.8 |
平成19年 | 21.3 | 66 | 38.6 |
平成20年 | 22.3 | 66.4 | 39.7 |
平成21年 | 25.1 | 67.7 | 42.0 |
平成22年 | 23.4 | 66.2 | 40.5 |
平成23年 | 23.9 | 66.1 | 40.8 |
平成24年 | 24.3 | 65.9 | 41.0 |
平成25年 | 24.1 | 65.5 | 40.9 |
平成26年 | 24 | 65 | 40.9 |
平成27年 | 23.1 | 64 | 39.9 |
日本は格差社会なの?
OECDが発表したデータによると、私たちの国日本は世界の先進国のなかでも貧困率No.5にランクインされているようです。
つまり、世界でワースト5位ということになります。
日本の貧困率は15.3%にものぼり、24ヵ国の平均である10.4%を大きく上回っています。
さらに、格差をあわわすジニ係数は日本は0.314。
1に近づくほど格差があることを示しますが、この数値が急激に上昇をしています。
実際手取り20万円で生活費を賄うと…
専業主婦、子供なしの旦那さんの場合をシミュレーションしてみました。
食費(3万円)
光熱費(2万円)
携帯代(2人)(1.5万円)
家のローン(7万円)
お小遣い(2人)(3万円)
車代(2.5万円)
保険代(1万円)
計20万円
このシミュレーションでやっと20万円。
私の感じたなぜか毎月ギリギリになるのはなぜ?
の疑問から色々な事がわかりました。
このままでは今後、上昇が予想される税金や物価に耐える事ができなくなりそうですね。
どのように、収入を増やすのか?節約方法などは今後記事にしていくつもりです。
<注意・免責事項>
当コンテンツは国税庁「民間給与実態統計調査」、厚生労働省「労働経済の分析」、総務省「家計調査(家計収支編)調査」よりに基づき掲載しております。また、情報に関しましては精査をしておりますが、当サイトの情報を元に発生した諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負うものではありません。重要な判断を伴う情報の収集に関しては、必ず統計元をご確認ください。