給料から差っ引かれている様々な社会保障費や税金。
できれば払いたくないといつも給料明細を見てため息をついていませんか?
しかし、調べてみたら人生のライフイベントに合わせて様々な補償が利用でき、使い倒すことで損ばかりではありません。
かなり詳細に社会保証と税金控除についてまとめられている本がありましたので引用にてご紹介させていただきます。
見出しで拾い読みする?
社会保障と税金控除を使い倒す
下記のモデルケースでライフステージに合わせた社会保障を紹介しています。
妻:専業主婦
子:1人(24歳で第一子)
就職(20代前半)
モデルケースの就職時の月々の給料は下記
給料総支給額:250,000円 | ||||
健康保険:12,883円 | 厚生年金:23,637円 | 雇用保険:750円 | 所得税:3,220円 | 住民税:6,700円 |
給料総手取り額:202,810円 |
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社会人になり必要なスキル、知識、資格取得の費用の一部を国が負担してくれます。
- 教育訓練給付金:100,000円
※一般訓練給付のケース。教育訓練経費の20%もしくは上限10万円
控除
各種控除が給料所得から控除できるようになります。
- セルフメディケーション:88,000円
※2017年1月1日より開始。市販薬のうち対象となる医薬品を年間12,000円を超えて購入した部分の金額を所得控除。上限88,000円
- 生命保険控除:40,000円
- 特定支出控除:●円
※本編にはありませんが、制度変更によりサラリーマンが経費計上をしやすくなりました。特定支出にあたる項目品を経費計算で控除できます。
セルフメディケーションについて詳しく知りたいかたはこちらの記事で
結婚・出産・育児(20代後半)
ここで人生で最初の大きなイベントを迎えることとなります。
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- 出産育児一時金:420,000円
- 育児休業給付金:2,504,998円
- 出産手当金:●円
- 児童手当:●円
※初めの180日=100万4999円と残り360日=149万9999円の合計
※本編にはありませんが、出産に備え仕事を休む間生活を支える為の制度。健康保険に1年以上加入している人が対象で、受給金額は、お給料の2/3、出産日前42日と出産日後56日の98日間分です。
※本編にはありませんが、児童を養育している方に手当を支給
控除
- 配偶者控除:380,000円
※2018年から配偶者控除など満額を受けられる年収の上限が事実上、現在の103万円以下から150万円以下に下がる
- 扶養控除:380,000円
社会保障とは異なりますが、市民税として支払っているので、利用できるものは積極的に使用しましょう。
昇給(30代)
30代に入り、給料も上がった場合の税金等は下記のようになります。
給料総支給額:350,000円 | ||||
健康保険:17,838円 | 厚生年金:32,728円 | 雇用保険:1,050円 | 所得税:6,310円 | 住民税:12,800円 |
給料総手取り額:279,274円 |
病気・けが(30代)
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プライベートの病気・けが
- 4,384,000円
※標準報酬月額の30/1(12,000円)の3/2=8000円を548日(1円半)で受給計算。休業補償給付金とは併給できない。
業務上の病気・けが
- 休業保証給付金:3,836,000
※休業開始賃金日額(11,666円)の60%=7000円を1年半受給で計算
- 休業特別支給金:1,278,484
※休業開始賃金日額(11,666円)の20%=2333円を1年半受給で計算
控除
- 医療費控除:100,000円
※治療に年間20万円を使った場合
私の生まれの地域では中学生まで医療費は無料、保育所も2人目より無料になる整備があります。
住宅購入(30代)
控除
- 住宅ローン控除:185,000円
※建物2500万円、フルローン35年、固定金利(10年)=1.118%で計算
- 地震保険料控除:31,510円
※東京都、耐火構造、建物1250万円、家財150万円で計算
- 雑損控除:1,950,000円
※家が災害などで200万円の損害を受けた場合
省エネ、自家発電、防犯対策など自宅を購入したら様々な制度を自治体に聞いてみることをお勧めいたします。
もし離婚したら・・・
控除
- 寡婦(夫)控除:350,000円
※離婚か死別のみ。寡婦で扶養する子供がいる場合。寡夫は27万円の控除
もし稼ぎ頭が死亡したら・・・
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- 遺族年金:●円
本編ではありませんが、夫が亡くなった場合は遺族年金を受け取ることができます。
夫がなくなると心配なので万が一を考え、高い生命保険をかけ、普段の生活を切り詰める方は多くおられます。
しかし、遺族年金を考えるとそこまでの高額生命保険は必要のない可能性がありますので。ぜひ確認してみてください。
ただし、年金と同じで最低25年間などの払いこみ期間が設定されていますので、注意が必要です。
失業・転職(40代)
転職や失業など仕事の大きな転機になります。
ちょうど働き始めた折り返し地点にあたります。
給料総支給額:450,000円 | |||||
健康保険:23,289円 | 厚生年金:42,728円 | 雇用保険:1,350円 | 介護保険:3,877円 | 所得税:8,070円 | 住民税:16,500円 |
給料総手取り額:354,186円 |
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失業・転職
- 失業手当:849,000円
※10~20年勤めた会社を40代前半で自己都合代謝した場合の上限
会社の倒産
- 未払い賃金立て替え払い:2,960,000円
※45歳以上で勤めている会社が倒産した場合の上限
控除
老後への備え
- 小規模企業共済等掛金控除:276,000円
※サラリーマンの個人型確定拠出年金は最大で月2.3万円の控除
個人型確定拠出年金(iDeco)についてはこちらの記事をご確認ください。
もし独立したら
独立に踏み切る場合も利用できる国の社会保障はあります。
控除
- 小規模企業共済等掛金控除:840,000円
※個人事業主で年間所得500万円以上、小規模企業共済を月7万円かけた場合
- 小規模企業共済等掛金控除:816,000円
※個人事業主で個人型確定拠出年金を最大6.8万円かけた場合
親の介護(50代)
親の介護問題も出てくるもの、少しでも会社にとらわれない部分での収入を増やして備えておきたいところです。
給料総支給額:550,000円 | |||||
健康保険:27,748円 | 厚生年金:50,910円 | 雇用保険:1,650円 | 介護保険:4,620円 | 所得税:17,930円 | 住民税:25,500円 |
給料総手取り額:421,642円 |
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- 介護休業給付金:968,920円
※休業開始時資金日額が15,550円を超える場合は15,550を使う。15,550円×93日×67%で計算
親の老後についての記事がありますので合わせて確認してみてください。
もし障害者になったら
控除
- 障害者控除:270,000円
定年退職後(60歳以降)
継続雇用は国も推進している通り、これから増えていくと思います。
ただ、そのままの給料のままでの継続は期待できず、給付をうまく活用しながら働いてください。
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- 高年齢雇用継続基本給付金:2250,000円
※退職時の月給55万円、継続雇用時の月給25万円×15%=3.75万円を60カ月(5年間)受給計算
社会保険を使い倒すと
支払合計 | 支給合計 | ||
20代計 | 4,472,400円 | 最大支給金額 | 3,024,998円 |
30代計 | 6,193,920円 | 最大支給金額 | 5,114,484円 |
40代計 | 8,549,280円 | 最大支給金額 | 3,809,000円 |
50代計 | 10,191,360円 | 最大支給金額 | 968,920円 |
総計 | 29,406,960円 | 最大支給総計 | 15,167,402円 |
老後に慌てないために今からしっかり必要資金の認識が必要ですので、試算してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
各自治体独自の優遇政策のほか、社会保障は知れば知るほど利用できる部分も多いです。
今回引用させていただきました本はこのような非常に勉強になる内容の他にも下記のような面白い情報が載っていますので一読必須の本になります。
Prologue 3300人調査で判明! 残業時間減 給料減 仕事増の恐怖
Part1 知りたくなかった! 衝撃の給料格差
Part2 国際比較で判明! 伸び悩む日本の年収
Part3 目を背けてはいけない! 50代からの給料と仕事
Part4 新人もベテランも必読! 給料明細書の秘密
Part5 上場企業1987社 給料もらい過ぎ もっともらえる企業ランキングなど